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こじらせ女子のつまらない出来事

長めの文章が好きな方へ

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感想 はてな題詠「短歌の目」 2月のお題に参加してみて

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先日の記事で、高校の授業以来12年ぶりに短歌を詠んでみました。


はてな題詠「短歌の目」 2月のお題に参加します - こじらせ女子のつまらない出来事

 

締め切りも過ぎまして、主催の卯野さん(id:macchauno)に感想をいただきましたので、振り返りつつ、今回の感想、反省点を記しておきます。


2月投稿短歌の感想です11-20 - はてな題詠「短歌の目」

 

短歌を詠んでみようと思ったきっかけのお話

私は中学~大学の頃まで小説を書いていたんですけど、短歌はたぶん授業で詠んだだけでした。

万葉集の和歌は昔から好きで、柿本人麻呂の月傾きぬ*1の歌とか、高市皇子の山吹の挽歌*2とか、吹黄刀自の常処女の歌*3をロマンチックだなーとか思っていたくらいで、まったく縁がありませんでした。

この先も縁がないと思っていたんですけど、たまたまはてな題詠企画を知って、すでに投稿されていた皆様の歌とか、フォロワーさんの歌を詠んでいたらあまりに面白くて、ばーっと書いてしまいました。勢いで。

その時の私は、実は数日前に失恋したと言いますか、もと恋人との間でいろいろありまして、かなり気持ちが不安定だったんですよね。

それで、2時間くらい病院の待合室で診察を待っていて、暇だけはあって、スマホだけ持っていて。

その後、ちょっとだけPCで修正しましたが、5.7.5.7.7で詠むには、スマホの方が簡単に感じました。不思議だけど、字数計算が楽なんですよね。

一時期ケータイ小説が流行りましたが、意外とスマホと短歌の親和性って高い気がします。短いから、通勤電車の一駅でも簡単に詠めるし、すぐに保存できるし。

スマホ短歌ブーム、来ないかな?? 

 

詠み終わって、スッキリしたのはもちろんですが、自分が知らない楽しいことがいっぱいあるんだなーという、当然ではあるけど気持ちが塞がっていると忘れてしまうコトを思い出させてもらいました。

一方的に言われても困るかとおもいますが、この企画、私と言う一人の人間の気持ちをけっこう救ったよ!!

喜ばれても困ると思いますが、失恋した上に体調もものすごく悪くて、どん底にいる気持ちだったので、なんと言いますか、助かりました、、ありがとうございました(☍д⁰)

 

自作10首の解説と感想

解釈が間違うような歌はないかと思いますが、自分の備忘録としても当時の気持ちを記しておきます。

基本的には、1番から順番にすべて詠みました(瓜だけすぐに決められなかったので、中断して最後に完成させました)。

なお、制作時点で大変残念なことに、題詠短歌はお題を歌中に含めなければならないというルールを知りませんでした…。

そのため、3.雪、8.夜、9.おでん、10.卒業はお題を連想させる歌になってしまっています。もっときちんと調べてから詠めばよかったー!!!

 

1.白

 白雪に 触れては溶ける 指先を 握りしめたい 手が届かない

雪は触れるとすぐ解けてしまうようなものであることであること、また安易に相手の手に触れることができない関係であるところから、関係性の儚なさ、不安定さを表現したつもりでした。

雪が降る=積もりはするけど、いずれ解けて消えてしまうということで、成就しない予感、悲しい結末を予感させたつもり。

 

2.チョコ

 舌先で 溶かして消える その甘さ その時だけは 幸せにして

数多あるスイーツの中でも、チョコレートは 特別な存在だと思うんです。

とにかく甘くて、ちょっと依存してしまいたくなるかんじで、後味がくっきり残って、お菓子の中でも「強い」存在かなと。
でも、飴やガムと違っていつまでも残っていたりしないんですよね。

一瞬だけ、その時だけの快楽であると自覚しつつも、離れられなくて依存してしまう、でもどこか期待を捨てられない、そんな関係を描いてみました。

 

3.雪

 凍りつき 孤独な夜を 駆け抜けて 自由になった 白銀の城

卯野さんの寸評にも書いていただきましたが、アナ雪を下敷きにしています。エルサが氷の城をつくり、レリゴーを歌うシーン。

私はアナ雪ではこのシーンが一番好きです。

エルサがこの世の誰にも抑圧されずに、心を安らかにするには、すべてから逃げ出して、誰も踏み込めない場所に誰も生きながらえる事ができないであろう氷の城を作るしかなかった、というこのシーン。
自分の有るべき姿(期待に応えたい、理想的な自分)や、家族(=愛情)を諦めたという悲しさと、もはや何にも縛られないぞ、というワクワク感が入り混じった歌が素敵だな、と。

「凍りつき」がいまいち納得できなかったのですが、残念ながら5文字で他の表現を思いつくことができませんでした。

 

4.あなた

 肩の先 あなたの眼差し 見上げつつ 映して欲しい でも映らない

 恋人と対面(自分に意識が向かっている状態)ではなく、横並びでいるときに、自分は常に斜め横を「見上げて」、肩越しに横顔を見つめているけれど、恋人の視線が自分に向くことはない、という情景。

二人の気持ちには明確な差があり、恋をしているのは自分のほうで、恋人は「見上げる」存在であると寂しく感じているけれど、無理やり視界に入り込むことは怖くて出来ないし、諦めている。

「でも映らない」をもっとリズム良く、前の「映して欲しい」に重ならない表現にしたかったのですが、思いつきませんでした。
語彙力って大事ですね。

 

5.板

 板張りの 床の汚れを 拭きながら 消してしまいたい 君の足跡

フローリングの床を裸足で歩くとけっこう汚れますよね。

一人で週末、拭き掃除をしていて、この汚れは誰がつけたものだろうか、拭かなければならないと思いつつ、君の痕跡=思い出を消したくない。

「板張り=フローリング」は自分自身の心と記憶(身体)、「床の汚れ」は相手が自分に残した影響の大きさと思い出、「足跡」はいまだ残る相手への思慕の情と、自分の心に占める相手の存在、それぞれ表現してみました。

 

6.瓜

 無垢な木の 机撫ぜふいに 思い出す 破瓜の痛みは 遠い記憶に

瓜が一番時間がかかりました。

胡瓜や南瓜でストーリーを組み立てようと思ったのですが、「女性」をテーマにしたかったので、破瓜の痛みを感じた頃=幼なく、純粋だった過去の自分を表現することに。

上の句は、「無垢材の机」=それなりに高価な家具を購入できるくらい大人になった自分が、過去の自分をふと思い出す、という情景。

変わってしまったことへの懐かしさと、ちょっとした達成感、喜びもこめて。

 

7.外

 音ひとつ しない部屋で ひとり待つ 外の女と 呼ばれる悲しさ

 一人暮らしの部屋で、自分ひとり、じっと誰かを待っている。

「外の女」は直接的過ぎてイマイチだったなーと思うんですが、関係性のみでなく、心の距離を表現したつもりでもあります。

 

8.夜

 ベランダで 澄んだ空気に 煙吹かし 月だけがただ 私を見ている

 「一人で過ごす夜」をテーマに題材を表現したつもり。

2月の寒空の下、澄んだ空気で月がよく見える。一人で煙草を吸いながら空を眺めている、という情景。

月は自分自身の象徴でもあって、俯瞰して今の状況を眺め、考え込んでいるような、そんな意味も込めています。
もう孤独=恋人と別れた後なのか、これから別れようとしてるのか、別れても別れなくても孤独であることは変わらないのかも、と揺れる気持ちであったり、色々想像させる余地を残しつつ。

 

9.おでん

 甘い煮汁 冬空の下に 並び待つ あの人となら 無言でも楽し

お題を含められなかった歌のひとつ。

寒い冬の日に、行列のできているおでん屋さんで順番待ち。長時間並んでいるので相手との会話は途切れがちで、そんな中、思い出すのは、別の人の顔。その人となら、会話が途切れてもきっと楽しいのに。

おでんを暖かく優しい存在に見立て、明るい場所(店内)へ入るために進んでいる(=新しい恋、未来に向かっている)のに、心はどこか後ろ髪を引かれている、という情景のつもりでした。ちょっと通じづらいかなあ。

 

10.卒業

 胸を裂く 泣き顔を背に 歩き出す 諦めたのは 私のほうよ

こちらもお題を含められなかった歌のひとつ。

恋していた相手との別れ・決別を「卒業」と見立ててみました。別れを告げたのは自分だけれども、実際に振られたのは自分である、相手との関係・未来を諦めたのよ、と言いたいような、そんな情景です。

 

全体的な感想と反省点まとめ

 全体的なテーマとして「失恋」「諦め」「孤独」と、そんな自分を見つめている自分、を念頭に置いていたつもりだったので、それは表現できたかなーと思うのですが、なにしろ恥ずかしいです。後で夜中の日記(思春期の頃)を読み返してる気分。

ちょっと読み返すと恥ずかしい。あれもこれも全部、自分の中で何かを消化したいだけじゃん、っていう…。人に見せるものでしたか!?という疑問がふつふつと沸いてきます。

まあ芸術は爆発だ、っていうしね。これも感情の爆発なのかもしれないしね。いいかなぁ…!?

 

さらに、卯野さんが、寸評とともに初心者向けの短歌tipsをまとめてくださっているんですけれども、それも踏まえまして、本当になにも知らずに、勢いで詠んでしまったなーという恥ずかしさもありますね。

これは次回から改善できるかなと思います。脱・初心者に向けて頑張る!

 

次回に向けて、改善点まとめ

  • お題を歌の中に含める

  • 5.7.5.7.7ごとにスペースを空けなくてよい。意味の切れ目ごとに切ればよい

  • 情景の表現だけでなくて、リズム感も大事にする。音読したりしてみる?

  • 前半に比べて後半はテキトーになってきている感じ。捻りがない
    詠むことには余り時間がかからなかったので、推敲方法を探ってみる
     →もっと語呂がいいものや、意味が通りやすい語句に入れ替えたものもあったのですが、全体的にあまり考えていない感じがでているかなぁ…。

  • 自分視点=女性視点以外のものも考えてみたい
     →どうしても日常感じている感情に撞着してしまうので、違う観点でも詠んでみたい。視野も広がりそう。

 

他の参加者の皆様の作品もよみましたが、同じお題なのに人によって表現しているものが全然違うんですよね。

家族であったり、猫であったり、面白いところだとTOEICだったり。その方の人となりがちょっと見えた気がして、とても楽しかったです。

これだけの企画を運営され、感想・寸評まで寄せてくださる卯野さんは本当に大変なご苦労がおありだと思います。楽しい時間をありがとうございました!

 

↓ 練習&お勉強用として、先ほど買ってみました

 

*1:東(ひむがし)の 野にかげろひの 立つ見えて かへり見すれば 月かたぶきぬ

*2:山吹の立ちよそひたる山清水汲みに行かめど道の知らなく

*3:川の上のゆつ岩村に草生さず常にもがもな常処女にて