こじらせ女子のつまらない出来事

長めの文章が好きな方へ

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スクールカーストと女子校生活の思い出

前回の記事( 既婚と独身の、とてもよくある分かれ道 - こじらせ女子のつまらない出来事 )に、たくさんコメントやブコメ等、書いてくださってありがとうございました。

対岸の彼女 (文春文庫) をオススメしてくださった方、早速Kindle版をダウンロードしました。こちらもありがとうございます!)

思わずハッとさせられるような意見をたくさんいただいて、そうだ、もともと「違う」人間だったのに、それが許容できなくなってきているのかしら(主に私が)、とか、周囲にかえって気を使わせてしまっているのかも、とか、共感してくれる方もけっこういたので、あるあるな展開なのかなぁ(その後どうなったのかなぁ)、などと、いろいろ考えるきっかけをいただけて、本当に嬉しかった。

その中で、女子グループや仲間といった存在について、id:nomenzuraさんが言及してくださったので、過去を振り返りつつ少し書いてみます。

 

女子校生活とグループ

私は中学高校と私立の女子校育ち。

まさに中学の時はグループ社会全盛期、ヒエラルキーありまくり、スクールカーストばりばりの社会。

私のクラスは、大小含め8〜9くらいのグループで構成されていて、誰の目にもはっきりと序列がありました。

その序列を決めるのは、派手で目立つか、人気があるか、イケてるか、というような不安定な要素なのだけど、ちょっとした容姿の差であったり、積極性といったところから、クラス内での態度(要は大きい顔をできるかどうか)に明確な差が出ていて、それが発言権の差となり、序列を作っていったのだと思う。

序列一位グループは、学年内でも人気のいわゆるクイーン・ビーがいたので、その地位は盤石で、容姿の美しさだったり、頭の良さだったり、逆に噂好きの意地悪な性格の悪い面倒さなどを売りにしているような女の子たちの集団で、

2位、3位グループは似たような感じなのだけど、ちょっと人気が足りなかったり、ちょっと人数が少なかったりして、その辺でも微妙な小競り合いを繰り広げていました笑

私のいたグループはその一段階下かな、というくらいの序列で、四人組。中2になるときのクラス替え直後からずっとメンバーは固定されていて、幸いグループ内での諍いなどもなく、平和そのものの友人関係でした。

その他のグループは、グループ内で微妙な対立関係があったり、下手をすると追い出されてしまう子もいたりしたから(ハブる、ハブられた)、そういった不安がなく過ごせたのはとても幸運でした。

ちなみに、明らかに序列下位のグループは、オタク趣味であったり、あまりセンスが良くなかったり、素行に問題があったり、あとはただ地味で目立たない女の子の集まりで、

それが悪いとは私もまったく思わないのだけど、当時は、暗ーい、ださーい、うざーいの単純な言葉で切り捨てられ、見下されてしまうような空気が確かにあって、クラス内はそれはそれはギスギスしていたのでした。

さて、私の同じグループだった友人たちは、基本的にはそんな空気をみんなうっとおしく感じていて、バカバカしいからほっといて楽しくやろうよ、というノリでした。

他のグループでもきっかけがあれば積極的に話しかけたり、遊びに出かけたりしていたので、卒業する頃には少人数グループと2人組(上位カーストグループから追い出された同士が下位グループに入るのを嫌がり、2人組になる現象が末期には散見されていた笑)総勢10名近くのゆるい派閥(?)のようなもの(あくまでもお弁当はグループのみで食べるのだけど、なるべく近くに集まったり、なんとなく予定が合えばごちゃまぜで遊んだり、修学旅行で一部屋とったり)が出来上がったりしていて、私としてはたいへん面白かったです。

いま親しくしているメンバーは、その時の派閥メンバーが中心になっていて、さらに他クラスの仲良しも連れてくるなどして人数が増えたり減ったりして、だいたい今の形に落ち着いたのは高1〜2のころでしょうか。

いまでもたまに中学時代の話が出ますが、あの時は嫌だった、ほんとに面倒なクラスだった、とみんなの散々思い出になっているようです。

とくにイジメなどの被害にはまったく合わなかったのだけど、空気の悪さはみんなに辟易していたようでした。

なお、私は、そういった複雑な人間関係を観察するのが非常に面白く、よくグループ相関図を作って遊んでいるような学生でした。

委員会やクラスの係などをよくやっていたので、○×当番などのグループ分けもよく担当していたのですが、対立関係にあるメンバー同士が一緒になって揉め事に発展しないよう、気遣いが必要だから、と表向き言っていたのですが、もちろん内心は面白がっていただけです。

私は同じ小学校の出身者がクラスに多かったため、各グループに友人がおり、都合に応じてどのグループのメンバーとも話したり、下校することもありました。

そういう生徒は意外と少なかったようで、よく情報(本人は利害関係のないグループ外のメンバーに愚痴を言っているつもりで、人間関係が大体把握できました)が集まって面白かったですし、そうすると、この人は事情通だと思われるのか、もともとあまり付き合いがなかった子でも、「○×にもうガマンならないから、ハブろうと思ってるんだけど、そうしたら上のグループに反感を買ったりするかしら?そのときは協力してくれる?」といった不思議な相談をしにくるようになりました。

もちろん協力も肩入れもしないけれど、どちらとも私は今までどおり付き合うよ、という毒にも薬にもならない助言をしてました。不毛だったなぁ。

 

そしてその後

そんな、当事者にとっては政治家バリの気が抜けない中学生活、私にとっては高みの見物でそこらじゅうに火種が転がる楽しい中学生活、無関係な生徒にとっても雰囲気が悪くてびくびくの中学生活も、あっという間に時間が過ぎ、みんなで附属高校に進学すると、その先には、あのグループという名のムラ社会はいったいなんだったの?というくらい、自由で風通しがよい学生生活が待っていたのでした。

みんな部活や委員会、遊びに勉強と、個人個人の生活に忙しく、昼休みでも机を回して食事をしている人などほとんどおらず、みんな単独行動。

私は昼寝をしたり読書をしたり、他クラスに遊びに行って麻雀や鍋をしたり、楽器を弾いたりと、楽しい毎日でした。

友達は友達でみんないたけれど、オタク趣味であろうとバンドをしていようと、ギャルであろうと優等生であろうと、それはそれ、序列もカーストもほとんどない関係だったと思います。

ヲタが書いたニュースレターのようなもの(授業中に回し読みする)をギャルが熱心に購読していたり、とてもフラットな関係で、たいていの人は楽しく生活していたと思います。

 

同級生と会うと、中学はきつかったけど高校は楽しかった、という友達が多いですし、一度どろどろの関係を通り過ぎると、自由になりたくなるんでしょうか。

こんな女子校もあるということで、懐かしく思い出しました。

 

 

 

 

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